ドンキホーテ大原孝治氏の店舗経営学

ドン・キホーテは食品や雑貨、日用品から電化製品やバラエティーアイテムまで幅広い品ぞろえがあるお店として若年層以外にも知名度がどんどん高まっています。特に、店舗の立地・場所についても調査を入念に行っていて、確実に集客が見込める所を選択しているというのもその知名度の要因にあります。しかし、社長である大原孝治は経営上の選択として、失敗してしまう事もまれにあります。それが神田神保町への出店です。この店舗は学生と古書の街でもあり、ネクタイをしめたサラリーマンが多いオフィス街です。そんなところにドン・キホーテが新規出店するとオープン当時は話題になりました。しかし、実際ふたをあけてみると夜は閑散としていますし、土日祭日に関しても人手が少なく店舗がにぎわうことは難しいことがわかりました。そこで大原孝治氏は、開店してなんと2週間でこの店舗の閉店を決意しました。この決断力の早さにも注目が集まりましたが、手続き等を経て実際に8か月後には完全閉店しています。2週間で閉店を決断してから8か月というのは、閉店するまでの申請を踏むためにそれだけの時間がかかったという事らしいのですが、それでも早期に決断をすることで業績にマイナスはほとんどなかったと言われています。その他でも新橋の銀座ブランド館も同様の事で閉店していますが、やはりこのお店は独特な雰囲気がありますので、街にあっているか集客がきちんと見込めるか、客層というところも意識していかなければならない部分もあるでしょう。

しかし、決断力においては業界からも一目置かれるところが大きく、だらだらと経営不振の状態をよしとせずに迷うことなく閉店に踏み切るのは大原孝治の勇気のある決断と言えるでしょう。

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